代表挨拶

私の想うピアノ教室

私は大学卒業後すぐに日本のメジャーな音楽教室の講師をしていました。長男が産まれるまでそのシステムの中で働きながら、もっと自分らしく一人ひとりにあった練習方法や、楽しく音楽に取り組めるレッスンすることを考えていました。出産を期に退職し、小さな音楽教室を始めました。

私が生徒に望む最終的なことは、
「楽譜を一人で読んで、音楽にすることができる。」
「自分なりの表現力で自分だけの音楽を奏でる。」


どんな難しい曲でも、その楽譜をしっかりと自分の音楽にできる。これさえできれば、私の音楽教室は卒業しても、生涯音楽を楽しむ事ができるはずです。
私は生徒達に「練習してきなさい。」とは言いますが、「練習できなかった時でも、休まずレッスンに来ましょう!」と伝えています。
せわしない今の世の中で、ピアノの前で練習するのは、なかなか難しいものです。

知っている曲、好きな曲じゃなく・・・。
練習曲や先生に出された課題は弾きたくない時もあるでしょう。

もちろん練習する事は大事です。 練習したいから練習するのはとても良い事!
でもそうじゃなく練習をプレッシャーに感じてしまい、音楽を勉強することが苦痛になってしまうのは、とても良くない事です。

あまり練習してこなくても、楽しくレッスンに通ってくる生徒は伸びます。
実際、あまり練習できなくても、10年レッスンにきちんと通ってくる生徒は、子どもに限らず、大人もちゃんと弾けるようになっています。

「練習しなくても怒られない・・。」
「練習してくるだけで、褒められる!!!笑」
「楽しくレッスンしているうちにいつの間にか、弾けるようになり、上手になる!」


そんな「おんがくきょうしつ」を目指したい!

ゆっくり、少しずつ、「ぽこ あ ぽこ」。が私の理想です。

ぜひ一度、毎年夏に開催される発表会をご覧になってください。生徒達はそれぞれに自分の音楽を立派に演奏できるようになっています。
気軽に、そして気長に10年続けてみようという気持ちでレッスンに来て頂けたら嬉しいです。

私は覚えていませんが、まだ言葉もしっかりしゃべれなかった小さい頃から、おもちゃのピアノで、でたらめな曲を作曲し、弾き語りで歌うのが好きだったり、みかん箱やビール箱の上に乗って、歌手のような真似をしてみんなに拍手をもらうのが大好きな子供だったそうです。
母は、才能があると勘違いし、3歳からピアノを習わせました。
4歳の誕生日に黒い大きなピアノを買ってもらいました。

しかし・・・。
先生に与えられた宿題は絶対やらなかった・・。
だって、楽しくないし、難しいし・・・。

母に「練習しないなら辞めなさい」って何度も怒らました。
でも、辞めませんでした。
(せっかくピアノを買ったのに辞めたらもったいないと思っていたと思います。)

とにかく、13歳まで、先生のレッスン(週1回30分)しか練習しなかった子供でした。
(だから、練習したくない子供の気持ちはとてもとてもよくわかります。)

でも、
中学1年の合唱コンクールの伴奏者に選ばれたことがきっかけで、毎日何時間も練習に励むようになりました。
恥をかきたくない一心でした。
そのうち、友達の誰よりも綺麗な音色で上手に弾きたいと向上心が現れ、学校の先生や友達に褒められ自信がつき、弾ける楽しさを学び、私の特技はピアノだと自覚しました。

将来、ピアノに関係する職に就きたいと思い始め、無謀にも音大受験を目指しました。
大学受験1回目は失敗。父に浪人を許してもらえなかったので、他大に入学。
でも夢を捨てきれず、大学に通いながら音大の受験勉強し
なんとか合格・・・。
その後は、無我夢中で卒業し、大きな音楽教室のシステム講師として働き、今に至ります。

「私の想う音楽教室」で書いた私の信念は、私の経験です。

こんな私を少しでも理解していただけたでしょうか・・。
生徒さんに少しでも共感していただいて、細く長くピアノと関わっていようと思っていただけたら嬉しいです。